おたまさんの体験記

右足人工関節全置換術(MIS手術)  2006年5月
                           
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    E苦難の職場復帰の巻
 
      10日間の自宅療養から帰り、術後13日目から職場復帰しました。
      職場復帰に関しては、I先生も「いつでもいいですよ。退院後翌日から復帰されている方も
      いますから。」と軽く言われていましたので、簡単に考えていました。
      私の仕事は座って出来ますし、しんどくなったらお休みをいただくことも出来るし・・・
      ところが大きな落とし穴がありました。
      通勤です。電車通勤です。
 
      手術前は車通勤でした。手術足が右でしたので、一ヶ月検診時に術前より筋力が
      上がっていたら許可されると聞いていました。
      ですから一ヶ月の辛抱だと、これも軽く考えていました。
 
    6月12日(月)  術後13日
      さあ、いよいよ初出勤。最初から飛ばしすぎないでゆっくり行こう。
      左に杖を付き、荷物はリュックサック、ポシェットをかけ、いざ。出発。
 
      通勤は、まず家から電車のI駅まで、普通なら徒歩8分くらい。それから電車でK駅へ。
      K駅から職場へ普通なら徒歩10分ぐらいの通勤距離です。
      これがなんと遠かったことか!
      まず朝家を出発してI駅まで行くのが一番しんどい。朝は筋肉も眠っているので動きが悪い。
      その上、I駅までは少し上り坂になっている。道はでこぼこや傾斜がある。
      自転車、人の通行がある。足下も気にしなければならない。しかも前にも気をつけないといけない。
      こけてはいけないので、気をつけながら歩く。
      右足をかばうので、どうしても左の杖に力が入る。左脇腹、背中が痛い。I駅まで20分かけ歩き、
      その間3回ほど休みながらようやくI駅到着。
 
      I駅に到着してやれやれと一休み。駅のホームが次のハードル。
      改札口を入るとホームに上がる坂を上る。乗る電車の入り口は到着のK駅の出口を考えると、
      一番奥から乗るのが便利。改札口から、坂道を上り、ホームの一番端まで歩く。
      この間ゆっくりゆっくり5分かかる。電車が来るまでベンチで一休み。幸い電車は何時も
      混んでいない電車なので15分は座っていられる。
       K駅到着。そこから出口まで又ゆっくりゆっくり歩く。職場に近い出口は上りのエスカレーターはあるが、
      下りのエスカレーターがない。階段だ。10段下りて一休み、又10段下りて一休み、
      最後の10段下りてようやく出口の改札口へ。この階段も最初は応えた。
 
      改札口を出てから、いよいよ最後、職場までの道のり。人、車、道の凸凹を気にしながら、
      途中休み休みしながら、職場到着。そして最後は、職場の階段16段。手すりのお世話になりながら、
      1段1段足を揃えながら上る。
      職場復帰の1日目はこんな様子でした。
 
      6月13日から6月下旬まで、こんな通勤が続きました。日がたつにつれて少しずつは
      楽にはなってきましたが、朝起きると職場に向かうのがかなり苦痛でした。
      丁度梅雨の時期でしたので、雨の日はタクシーのお世話にもなりました。障害者手帳のお蔭で
      1割引ではありましたが、毎日ではタクシー代が続きません。
      職場復帰してから3日目に、あまりにしんどいので、I先生にメールで近況報告したら、
      「それは
歩きすぎです。ゆっくり休みながら歩くか、タクシーを利用してください。」とのこと。
      タクシーは楽でいいですが、そうばかりもしていられない。お給料が全部消えてしまう。
 
      1ヶ月検診の6月30日まで、右膝の痛み、左背中の痛み、右脇腹の痛みは
      なかなか取れませんでした。
 
      あまりのしんどさに、なりふり構わず職場復帰1週間過ぎぐらいから杖を2本にして歩きました。
      これは大ヒット。歩くのがかなり楽になりました。
      最初から杖2本で歩いたら、もっと楽だったかもしれません。
 
      この間、筋トレは傷の痛みを口実に、錘なしでやっていました。これでは筋力が付くはずがない。
      その結果は・・・1ヶ月検診で車の運転に不合格という結果になりました。
 

                                                   つづく
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