★ yohさんの体験記  ★

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RAOの手術を勧められて手術予約までしたけど
今は筋トレで痛みが無くなり頑張っています。

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           私の股関節症の記録 〜4〜       2003.12.〜2004.1.記入

◆アレッ!?


   筋トレを始める前の私の脚の状態は、じっとしている時の痛みや跛行は
   無くなっ ていました。ですが、少し長く歩くと鼠径部に熱い痛みが出ましたので、
   毎日の生活 は、車で近くのスーパーに必要なものを買いに行くくらいで、
   殆ど外出はしていませ んでした。
   買い物に行っても、カート車を支えに売り場を回り、
   レジ前では立ってい るのが苦痛でした。  
   家の中では、自分では普通に歩けていると思っていたのですが、
   ある時、家族か ら歩き方がおかしい云われました。
   痛い時期が長かったので、知らず知らず、足を 床に付けるか付けないかのうちに
   反対の足を出すようになっていて、歩幅も狭く、
   つ ま先だけでチョコチョコと歩くようになっていたようです。  
   足の可動域も、右足は、足を組むどころか、左足の膝の処までも上がりませんで した。
   座って足の裏を合わせようとすると、右と左の膝の高さが違って、
   特に右の開 きが悪かったです。  

   そんな状態で、筋トレを勧められたのが10月上旬でした。
   それから、毎日自宅で 続けました。順調に続いたのは、
   筋力が弱いと自覚していましたので、手術後のリ ハビリの為に
   少しでも筋力を付けておきたいと思ったからでしたが、
   手術を受けら れるかどうか分らなくなってからは、
   兎に角何かしていなければ・・・という不安 からでした。
   筋トレが精神安定剤になっていました。  11月の末頃でした。
   いつもと同じに家で脚あげをしていた時、何気なく右足を左 足の膝の所まで
   持って行くと、膝の上のところまで届きました。「アレッ!?」と思い ました。
   それからは、徐々に、右足が左足の膝の上まで届くようになり、
   足が膝に懸 かるようになり、組めそうになり、遂には何とか組めるまでになりました。
   気がついてか ら、ほぼ1ヶ月余りの間のことでした。・・・
   動きが良くなって行くと、それが励みにな って、ずっと続ける事が出来ました。

◆それから〜  

   病院に行く度に、理学療法士さんに「足がこれだけ曲がるようになりました。」
   と報 告しました。とても喜んでくれました。だからと云って私は、最初のうちは、
   それで歩 き方が良くなるのだとは思っていませんでした。
   筋トレとストレッチの違いも分ってい ませんでしたし、何故動くようになったのかも、
   何もかもまだ分っていませんでした。  
   処が、そのうち、以前よりも脚がシッカリして来たような気がしました。
   シッカリと云 うのは、足の裏をしっかり地面に付けて歩く事が出来るようになった・・・
   と感じ始め たのです。シッカリ歩くと、足を地面に付けた後少し脚を捻るのだ・・・
   という感覚にも 気が付きました。
   
アァ!、歩くって、こうやって筋肉を使うんだったんだ〜〜というこ とも
   思い出しました。股関節の周りに筋肉が付いて、
   固くなっていた処が柔らかく なって可動域が良くなると、
   歩くのが楽になるのだと云う事が分りました。
   以前より シッカリ歩けるようになったと実感出来て、
   始めて筋トレの効果が出たのかもしれな い?!と思いました。
   その頃は手術の予定も無くなって宙ぶらりんな状況でしたから、
   兎に角このまま続けてみようと思いました。  
   お風呂に入った後など、立ったままパジャマのズボンがはけるようになったり、
   歩 いた後も、段々痛みが出なくなって行きました。
   毎日の生活が、以前より楽に思える ようになりました。

◆筋トレメニュー  

   
最初の週は、仰向けに寝て、腰あげ10回、足あげ10回、横向きで足あげ10回から
    始まりました。
次の週は回数が2倍になり、
   立っている状態で膝を少し曲げてまた伸 ばす20回が加わりました。
   
3週目も更に回数が増えて、腰上げは、腰を上げるとき 片足を伸ばして
   浮かせるようになりました。
   
4週目くらいから、足上げの時、足首に1 キロの重りを付けました。
   また、立っている状態で膝を曲げる・・・は、つま先立ちに なってやるようになりました。
   
5週目くらいから、上から吊ったロープに足を通して、 左右に開く。
   スポーツ用の巾の広いゴム(柔らかいタイプ)で足の膝を縛って、
   膝を左 右に開く・・が加わりました。脚の牽引は3〜4週目くらいに始まりました。  
   最初は何回も続けるのが大変でした。回数が増えると、足を休ませながら交互に
   やったりしました。そのうち、10回が20回・30回になっても、
   上げていられるようにな りました。
   重りを付けた時も、最初は重くて上げるときの抵抗が強かったのが、最近は、
   症状の軽い左脚などは、最初の頃よりずっと楽にあがるようになりました。  
   その間、腰痛が出て腰を診ていただいたり、自分で湿布をしたりしました。
   脚が痛 くなったことも何回かありました。
   それは、云われた回数よりも多くやったり、急いで やったときなどの後に出て、
   調子がいいなぁ〜と思ってもやりすぎるのは良くないと 思いました。
   腰痛が出たり脚が痛い時は、休んだり、回数を減らしたりして続けました。
 
   筋トレを始めて
3ヶ月余り経ちますが、今病院のリハビリ室でしているメニューは、
   
・仰向けで、片脚を伸ばして腰を浮かせる・・・20回
   ・脚上げ・・・右足1キロ、左足1.5キロの重りを付けて40回くらい
   ・横上げ・・・40〜50回 ・巾の広いゴムを膝に巻いて開脚・・・40回くらい
   ・上から吊ったロープに片足づつ足を通して、左右に開く・・・40回くらい
   ・爪先立ちで膝を曲げて、伸ばす・・・40回くらい
   ・それと脚の牽引です


◆繋がりと広がり  

   
思い切って出してみた1通のメールから、同じ股関節の病気を持った
   たくさんのみなさ まと出会えて、さまざまな体験やお話を伺いました。
   ビデオや、本、会報、資料をお借り したり、わざわざ持って来て戴いた事もありました。
   病院で声を懸けて戴いてたくさんお 話をお聴きしたり、
   手術を受けた方からお話を聴かせて戴く機会もありました。
    度々病院ランチをご一緒させて戴き、自分で納得する決断が出来るように・・・
   と親身 になってご心配戴きました。
   本当に、たくさんの方々のお世話になって、何とかここま で来られたのだと思います。
   私は、本当にたくさんの良い機会を与えて戴いたのだと、
   感 謝の気持ちでいっぱいです。

◆保存で  

   先日、筋トレを勧めて下さった医師の診察を受けました。
   レントゲン写真上では、 股関節の状態は変わりませんでした。
   先生は、痛みがなくなり、脚の可動域が良くなっ た事を喜んで下さり、
   
「筋肉が反応した」と云われました。 「カウンター・パンチが効いたかな!?」
   と独り言のように仰いました。 そして、
   「今〜敢えて、直ぐには大きな手術は受けないで、このまま筋トレを続けて、
    しばらく様子を見て行くことにしましょう・・・。
   この病気は、年単位で考えるもの ですから、将来〜60なり65になった時でも、
   人工で、という途もありますから・・・」 と云われました。
   私は、「ああ、こちらの先生も、結局は、RAOは回避したほうが良い
   と云うことなのだな、最初の診察では出来ると云われたのに・・・」
   とは思いましたが、 ガッカリはしませんでした。
   痛みの無い今、敢えて手術は受けないで
保存で行こう、 との意味だと思いました。
   RAOの長所・短所、人工関節の長所・短所、保存療法のこと ・・・が、
   少しづつ分かりかけて来ていましたので、先生の仰る事を
   素直に受けとめるこ とが出来ました。

◆今思う事;  

   これから先いくら筋トレを頑張ったからと云って、
   いつ痛みが出るかは誰にも分らな いと思います。
   保存で頑張る・・・と云うことは、先の分らない、決して見通しも明るい とは
   云えないこれからに向かって、粘り強く取り組むことなのだと思います。
   そして、多分〜痛みが出たりおさまったりを繰り返しながら、
   いつ手術を受けるの がいいのだろうか?
   とその時期を考えていくことになるのだろうと思います。  
   でも今は、病気の事を知るのを以前ほど怖いとは思わなくなりました。
   (まだ少しは 怖いです)。正しく知って、的確な判断が出来るようになりたいと思います。  
   この病気は、筋力トレ―ニングや、太らないように注意しながら
   栄養はちゃんと摂っ て骨を丈夫に・・・等、その通りにしようと思うと、
   毎日の地道な努力がとても大事だと 思います。このことは、怠け者の私に、
   怠けず無理せず健康的な生活を送りなさい!・・ ・と 云っているのだと受けとめて、
   筋トレも含めて、上手に自己管理が出来るようになりたい と思います。  
   昨年、思いも懸けなかった
「一生の道づれ」が現れました。
   これからは、この脚と 生涯に亘ってどう付き合って行くかという見通しを持って、
   毎日を送れるように心がけ て行きたいと思います。    

             

                                  
04/1/20     yoh記

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☆ ibu-mari から ☆

yohさん体験記を有難うございます。
私もyohさんと出会って自分が忘れていた事とか教えられる事がいっぱいありました。
手術は何時でも出来ます。でも、人生何が起きるか分かりません、
手術のチャンスも逃がさないように常に健康な体でいることだと思います。

yohさんの体験記を読んでいただいた未手術の方、
皆さんが同じになるとは思いませんので、
どうぞご自分にあったリハビリを探してyohさんの様に努力して見てくださいね。