Wakoさんの体験記

          人工関節で北海道里帰り(術後 3ヶ月)


         
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 717日退院後、自宅で筋トレ、プール、ウオーキングなどに取り組んでいました。
 車の運転も出来、杖を使っての買い物にも慣れてきましたが、思うようにならない動き、
 足に苛立つ事も多かったです。

 そんな時、札幌で医療講演会とオフ会がある事を知りました。
 最初は羨ましいと思っていましたが、ふとそうだ里帰りしたら参加出来るんだ
 ということに気付き気持ちは一気に高まりました。

  年老いた両親を安心させる為に、杖無し歩行が出来てから里帰りしようと
 思っていましたが、もうそんな事待っていられなくなり

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11日に参加出来る日程での里帰りを決めました。

  98日(水前日四国を台風18号が襲いましたが、当日は良く晴れ、
 松山空港から飛行機は定刻に出発したため、北海道は大丈夫だろうなんて
 安気に考えました。いつものように温帯低気圧に変わってという予想は大きく外れ、
 北海道は大荒れだったのです。

 千歳空港目前にして羽田へ逆戻り、一旦空港内に入り新しいチケットをもらい
 再度チェックイン、階段を下りたり、バスに乗ったり大変でした。
 羽田で臨時便に乗り換え、やっとのおもいで千歳に到着。これで家に帰れると
 喜んだのもつかの間、
JRが止まっていました。その後何とか予定より6時間遅れ
 懐かしい両親の住む家に着いたのです〜前途多難か〜いやいやこれもリハビリ、
 この台風の中、無事着いた事の方が不思議なくらいだし、
 いつも順調に事が運ぶとは限らないのですから。


                

                  実家のある島松駅

  911日(土)NTT東日本病院で医療講演会がありました。
  ネットで知り合ったmariさんに初めて会うのです。会場に入るやMariさんから
 直ぐに声掛けして頂き緊張感がほぐれました。こんなにたくさん股関節症の人が
 いるんだということに驚き、また心強く感じました。先生の説明も分かり易く、
 質問にも丁寧に答えられていてとても参考になりました。

 その後のオフ会にも初参加させてもらいました。ホームページ上で知っていた方と
 実際に会うことが出来るなんて不思議な感じがし、同病というだけでこんなにも直ぐ
 心が通えるなんて今まで体験した事がありません。とても感激しました。
 パワー全開で圧倒された
1日でした。

 

  920日(月)JRで乗り継ぎ旭川へ一人旅。たすき掛けしたバッグ、小さなリュックを
 背負い出発しました。

 パンフレット片手に美瑛町〜バスで美瑛の丘など観光しましたが、
 パッチワークの丘は時季がちょっと遅かったみたいです。
 楽しみは次にとっておきましょう。

 また、ラベンダーで有名な富田ファームへ行きましたがラベンダーはもう
 終わっていました。残念!・・・その代りに色鮮やかに咲き乱れる
 コスモスやサルビアを観賞しました。

 今日、気付いた事・・・杖をついて観光するとお土産を買う時考えるし、
 無駄遣いしません。これは良い傾向だと思いました。それと、
 トイレが意外と洋式が少なくて困りました。

  反省点・・・荷物を最小限にした為に寒さ対策を怠り、後で風邪気味になったことです。
 自分の身体を守る物は荷物になっても持っていくべき、この当たり前のことが
 出来ていなかったのです。ここは愛媛じゃない・・・北海道なのです。

 9月21日(火)旭川駅前のホテルを出て最近注目を集めている旭山動物園へ向け出発。
  平日にも関わらず、旭山動物園行きのバスは混雑していましたが
 何とか座席も確保出来ました。

 園内は広く、ゆったりとした坂もありました。
 話題のペンギン館、アザラシ館、白熊館、立体的な構造で、階段もありましたが
 私の股関節は痛くないし元気でした。
 新しい施設はエレベーターももちろん付いていました。

 自由自在に動き回る動物の姿は感動的で、少し紅葉した木々も美しく、
 大人も子供も楽しめる場所だと思いました。

 1泊の一人旅だったけれど、十分観光も出来ました。とにかく焦らない事、
 急がない事、欲張らない事、頻回に休む事、余裕を持って行動する事ばかりを
 心掛けていたように思います。

 

 9月23日(木)今日は股関節症の仲間が私のために札幌のホテルで
 里帰りランチを設定してくれました。企画してくれたのは
Yohさん、mariさん、
 
riさん、私と同じ先生で手術を受けたAさんでした。あっという間に時間が過ぎ、
 「札幌には股関節の仲間がいていいなー」と羨ましく思いました。

 食事の後riさんが札幌の全景が見渡せる旭山公園に案内して下さいました。
 真っ青の空と札幌の街、本当に素晴らしい眺めでした。
 私も里帰りのたび図々しく声かけるから、また会って下さいね、お願いします!
 愛媛に戻ったら、皆の体験談をじっくり読もうと決めました。

 

 里帰りして3週目に入った頃、母が以前使っていた自転車が目に入りました。
 手術後は転んだ時の不安があり自転車には乗るまいと決めていました。
 ためしにサドルにお尻を乗せ右足で漕ぎ出そうとしましたが、バランスがとれず断念。

 やっぱり無理かな・・・。

 翌日、再度挑戦。昔のやり方で術足の左足でペダルを漕いで少し助走をつけると
 感覚が戻りなんと自転車に乗ることが出来たのです。

 それからは生まれ故郷の町を自転車でスイスイ。行動範囲が一気に広がり、
 どこまでも道が真っすぐなのですっかり自転車の快適さにはまってしまいました。

 もちろんスピードは出さず、時々は押して歩き、景色を眺める・・・
 転んで脱臼なんて絶対あってはならないから用心しました。



                  

                   何時も畑を見ながら歩いていました。

 自転車に乗り始めて3日目位の時、歩くときの揺れが少ない事に気付きました。
  両親も「来たときに比べ随分しっかりしてきた」と大変喜んでくれました。

 

 10月2日(土)いよいよ里帰りも今日で終わりです。25日もの長い里帰りは
 結婚して以来始めてであり、老いを感じさせる両親の手伝いが出来た事は
 良かったけれど、別れる時は後ろ髪引かれる思いでした。なお、
 この日はアメリカ大リーグでイチローが安打の世界記録を達成した日でもありました。
 私もイチローにあやかって、人工関節を1年1年長持ちさせて記録達成・・・
 なあんて〜〜秘かに思ったのですが、その前に里帰りでしっかり身に付けた
 体重を落とす事から始めなければなりません!

 さあ、筋トレにプール、股関節に良い事は何でもやりましょう。

 また、元気で里帰りするためにも。

 

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