筋肉をまったくいじらないことはないわけで、ただ骨盤を安定させるのにもっとも重要な
外転筋をいじらないというのがポイントです。
その代わり前方の縫工筋や腸骨筋をよける必要があります。
また創の大きさと入院期間は直接関係ありません。
つまり、入院期間が2週間〜3週というのは必ずしもこの方法(前方進入法)だから可能と
いうわけではないということです。
また出来上がりの骨の形も従来の方法と同様ですので長期的な成績はあまり
変わりないかもしれません。ただ従来の田川法、経大転子法と比較すると創が小さいのは
事実であり、また筋力の回復も早いというのが私の印象です。
この術式は、ベルン大学の手術の変法であり、10年ほど前から福岡大学でも行われています。
我汝会さっぽろ病院 春藤 基之医師記
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